電気工事士

力率改善と高調波対策の機器

直列リアクトル

力率改善と高調波対策の機器

今回は力率改善と高調波対策の機器について学習していきます。

力率改善と高調波対策の機器

力率を改善する高圧進相コンデンサ

高圧受電設備の負荷回路には、空調設備や電力設備が多く使われるため、その巻き線コイルの作動で、電圧より電流の位相が遅れてしまい、力率が悪くなってしまいます。力率が悪いとたくさんの電流を必要とするので、電力効率が悪くなります。そこで高圧受電設備には、進み電流を発生させて力率を改善する進相コンデンサを設置します。進相コンデンサは絶縁劣化を起こすと熱膨張して内部の油が吹き出たり、爆発したりして危険なため、限流ヒューズ圧力スイッチなどの保護装置も設けられます。

高調波対策設備(直列リアクトル)

負荷回路には、スイッチング動作や放電を行って電源周波数の整数倍の周波数の高周波を発生する機器がたくさんあります。この高周波が電力線に流れると電圧波形が歪んでしまい。進相コンデンサや変圧器が過負荷状態になって発熱したり破損してしまいます。この高周波を抑制するために直列リアクトルLCフィルタを構成します。直列リアクトルは、進相コンデンサを高圧電路につないだ瞬間に流れる突入電流も抑制します。

なお、高調波の抑制にアクティブフィルタを用いる場合もあります。

高圧進相コンデンサ

需要家の負荷の力率改善のために施設する高圧用コンデンサ。爆発防止のための圧力スイッチがついていて故障時に電流を遮断できるようになっている。

なお、コンデンサの容量は、進み無効電力の単位「var」で表す。

また、自動力率調整装置を設ける場合のコンデンサ開閉には、高圧交流電磁接触器が用いられる。

進相コンデンサ

直列リアクトル

高調波の発生を抑制する目的と、進相コンデンサを高圧電路につないだ瞬間に流れる突入電流の抑制を目的として施設されるコイル装置。

直列リアクトルの容量は、コンデンサ容量の6%が標準。

直列リアクトル

まとめ

高圧進相コンデンサは負荷の力率を改善する

直列リアクトル高調波を抑制する

直列リアクトルは進相コンデンサへの突入電流も抑制する

④高調波の発生源はインバータアーク炉無停電電源装置

今回は力率改善と高調波対策の機器について学習しました。進相コンデンサは第1種電気工事士の試験に必須な機器になりますので、機器利用目的をしっかり理解しとくようにしましょう!

 

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