電気工事士

高圧電路を開閉する機器②

高圧カットアウト

高圧電路を開閉する機器②

今回は前回に続き、高圧電路を開閉する機器について学んでいきます。

まずは前回のおさらいから!

3つの重要機器(負荷開閉器、断路器、遮断器)

高圧受電設備には、電路の各所に必要に応じて電路を開閉するための機器が施設されます。それぞれの役割をしっかり覚えましょう。

負荷開閉器・・・負荷電流が流れた状態でも電路を遮断できる開閉器です。一般送電事業者と需要家との責任分界点(受電点)に施設される区分開閉器と、負荷側電路の分岐点に施設される負荷開閉器の2か所に施設されます。

断路器・・・設備の点検検査の際に電路を切るための機器です。アーク消弧機能がないので、負荷電流が流れている状態で接点を操作することはできません。

遮断器・・・負荷側の事故や損傷で異常な電流が流れたときに、電路を自動遮断する保護装置です。大電流をすみやかに遮断できる遮断容量をもち、主遮断装置である高圧交流遮断器と、負荷回路の幹線に施設する配線用遮断器が該当します。

高圧電路を開閉する機器②

高圧交流遮断器

高圧電路が短絡(ショート)すると、その短絡電流は数千アンペアにもなるため、それを検知して電路を遮断して設備を保護する機器。接点を真空室内で開閉してアーク消弧を行う真空遮断器。高圧受電設備では、過電流継電器や地絡継電器と組み合わせて、過電流や地絡電流発生時にも遮断器を開くようにして施設される。

限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器(PF付LBS)

可動接点と直列に限流ヒューズをマウントする負荷開閉器。過電流が発生してヒューズが溶断すると、表示棒が突出してストライカ引外し機構が作動して三相すべての接点を解放する。また、負荷の保守点検時には、手動で接点を開閉させる。なお、主遮断器装置として使用する場合は、ヒューズ溶断時に発生するアークが他相に影響を及ばさないように。相間と側面には絶縁バリアを取り付けなければならない。

高圧限流ヒューズ

過電流や短絡電流で溶断するヒューズ。溶断時のアークを瞬時に治め、事故電流を限流抑制する機能をもつため機器の保護性能が高い。

高圧カットアウト

手動で電路を開閉する機器。ヒューズを装着して、過電流を遮断できるタイプもある。断路器同様に、無負荷状態で開閉操作を行わなければならない。変圧容量300kV・A以下、コンデンサ容量50kvar以下の開閉装置として使用できる。

高圧カットアウト

まとめ

高圧限流ヒューズ短絡電流で溶断する

PC変圧器300kV・A以下、コンデンサ50kvar以下で使用可能

2回にわたり高圧電路を開閉する機器について学習しました。第1種電気工事士の試験では高圧に関する問題が多く出題されますので、よく理解しときましょう!

 

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