今回は自動火災報知設備について学習していきます。
自動火災報知設備(規格)
自動火災報知設備の概要
自動火災報知設備とは、簡単にいうと、火災時に発生した熱や煙などを感知器が感知してその信号を受信機に送り、非常ベルや受信機内にあるブザーなどを鳴らすというものです。
言うなれば、感知器(または受信機)とはスイッチであり、そのオン・オフによって非常ベルが鳴るものと思えばいいでしょう。
その感知器ですが、火災時に熱を感知する熱感知器、煙を感知する煙感知器、そして炎を感知するのを炎感知器と言います。
一方、受信機にもその用途や性能によって、P型、R型、G型などと呼ばれる種類があります。
その他、受信機と感知器の間に設けて信号を中継する中継機や火災の発生を表示する表示灯、および火災の発生をその防火対象物の関係者に放置する音響装置などがあります。
熱感知器
差動式
作動式とは、感知器の周囲の温度が上昇する時、その上昇する割合がある一定の値以上になった時に作動する方式の感知器です。
例えば、スポット型に1種の場合、「1分間で室温が10度高くなるような状態が続いた時、4分半以内で作動しなければならない。」というような具合です。
その作動式にはスポット型と分布型があります。
スポット型というのはスポットという名前が示す通り、ある部分(法律的にはこれを「1局所」という)のみの熱の変化を感知する方式で、それとは反対に分布型というのは、広範囲の熱の変化を感知して作動する方式のことを言います。
作動式スポット型感知器
「周囲の温度の上昇率が一定の率以上になった時に火災信号を発信するもので、1局所の熱効果によって作動するもの」
作動式分布型感知器
「周囲の温度の上昇率が一定の率以上になった時に火災信号を発信するもので、広範囲の熱効果の累積によって作動するもの」
定温式
「1局所に周囲温度が一定の温度以上になった時に火災信号を発信するもの」
定温式スポット型感知器
バイメタルという温度の変化によってたわむ性質の金属を利用したものと、金属の膨張率の差を利用したもの、および半導体を利用したものなどがあります。
定温式感知線型感知器
絶縁物で被覆されたピアノ線をより合わせただけのもので、火災によってその絶縁物が溶けるとピアノ線が短絡して警報を発します。この感知器は、一度作動すると再使用することはできない構造となっています。
まとめ
今回は自動火災報知器の種類について学習しました。消防設備士甲種4類の試験には必須の項目となりますので、よく理解しておきましょう。