消防設備士

ガス漏れ検知器

ガス漏れ検知器

今回はガス漏れ検知器について学習していきます。

ガス漏れ検知器

「ガス漏れを検知し、中継器もしくは受信機に発信するもの」で、検知と同時に警報も発するタイプもあります。

検知方式

半導体式と白金線を用いた接触燃焼式、気体熱伝導度式の3方式があり、その構造と原理は次のようになっています。

  • 半導体式
    酸化鉄酸化スズなどの半導体表面にガスが吸着すると半導体の抵抗値が減少し電流が多く流れ出す。この電気伝導度の変化を利用してガス漏れを検知する。
半導体式
  • 接触燃焼式
    白金線の表面でガスが酸化反応(接触燃焼)を起こすと白金線の電気抵抗が増大する。この変化からガス漏れを検知する。(気体熱伝導度式とは逆に変化します。)
接触燃焼式
  • 気体熱伝導度式
    空気と可燃性ガスの熱伝導度が異なるのを利用したもので白金線に普段の空気と異なるガスが触れるとその温度が変化し電気抵抗も変化する。それを利用してガス漏れを検知する。
気体熱伝導度式

警報濃度

ガスは、空気との混合割合がある範囲のときに燃焼あるいは爆発します。この範囲を燃焼範囲、または爆発範囲といい、その範囲の上限を爆発上限界、下限を爆発下限界といいます。

<規格>

  1. 爆発下限界の4分の1以上のときに確実に作動し、または4分の1以上の濃度にさらされているときは、継続して作動し続けること。
  2. 爆発下限界の200分の1以下のときには作動しないこと(微量のガスによる誤作動を防止するため)
  3. 信号を発する濃度のガスに接したとき、60秒以内に信号を発すること。

警報式

検知器の警報式には、次の3方式があります。

  1. 即時警報型
    ガス濃度が警報設定値に達した直後に警報を発する方式
  2. 警報遅延型
    ガス濃度が警報設定値に達した後、その濃度以上で一定時間継続してガスが存在する場合に警報を発する方式
  3. 反時限警報型
    ガス濃度が警報設定値に達した後、その濃度以上で一定時間継続してガスが存在する場合に警報を発しますが、ガス濃度が高くなるほどその一定時間が短くなるという方式。

その他

  1. 検知器は消防庁長官が定める基準に適合するものでなければならない。
  2. 警報機能を持つ検知器には、通電表示灯作動確認灯を設けること。
  3. 誤報の防止
    通常の使用状態において、調理などで発生する湯気、油煙、アルコール、廃ガスなどにより容易に信号を発しないこと。

まとめ

  • ガス漏れ検知器→「ガス漏れを検知し、中継器もしくは受信機に発信するもの」
  • 半導体式と白金線を用いた接触燃焼式、気体熱伝導度式の3方式がある。

今回はガス漏れ検知器について学習しました。消防設備士校4類の試験には必須の項目となりますのでよく理解しておきましょう!

 

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