今回は発信機について学習していきます。
P型発信機
発信機というのは、火災を発見した人が手動で火災信号を発信できるようにした装置で、P型とT型があります。
P型発信機
P型発信機とは、「各発信機に共通または固有の火災信号を受信機に手動により発信するもので、発信と同時に通話することができないもの」のことで、1級と2級があります。
要するに、押しボタンで通報するタイプの発信機です。
P型2級発信機
基本的に押しボタンのみの構造で、受信機に一方的に通報するタイプです。通常はP型2級受信機に接続して使用されます。
P型1級発信機
2級の機能に、確認ランプと電話ジャックを設けたもので、通常はP型1級受信機(ただし、1回線のものを除く)またはR型受信機に接続して使用されます。
確認ランプ(確認灯)
押しボタンを押して通報した時に受信機で受信したことを発信機側で確かめることができるランプのことを言います。
つまり、押しボタンを押した時にこのランプが点灯すれば、受信機が確かにこの通報信号を受け取ったということを確認できるわけです。
法令的には、「火災信号を伝達したとき、受信機がその信号を受信したことを確認できる装置」となっており、一般的にこの文言で出題されています。
電話ジャック
専用の送受話器を差し込むことにより、受信機との間で電話連絡ができるようにしたものです。
法令的には、「火災信号の伝達に支障なく、受信機との間に相互に電話連絡をすることができる装置」となっています。
規格
1級2級共通事項として次のような規格があります。
①押しボタンスイッチを押した後、当該スイッチが自動的に元の位置に戻らない構造の発信機にあっては、当該スイッチを元の位置に戻す操作を忘れないための措置を講ずること。
②押しボタンスイッチは、その前方に保護板を設け、その保護板を破壊し、または押し外すことにより、容易に押すことができること。
③保護板は透明の有機ガラスを用いること(押しボタンの部分にイタズラ防止のために設けられている保護板→20Nの静荷重で押し破られず、80Nの静荷重を加えたときに押し破られ、押し外されること)。
④外箱の色は赤色であること。
T型発信機
T型発信機とは、「各受信機に共通または固有の火災信号を受信機に手動により発信するもので、発信と同時に通話することができるもの」のことで、要するに非常電話のことです。
このタイプは送受話器を取り上げただけで火災信号が発信され、そのまま防災センターの担当者と通話ができるので、主に大規模な施設で用いられています。
まとめ
・発信機というのは、火災を発見した人が手動で火災信号を発信できるようにした装置で、P型とT型がある。
・P型発信機→「各発信機に共通または固有の火災信号を受信機に手動により発信するもので、発信と同時に通話することができないもの」
・T型発信機→「各受信機に共通または固有の火災信号を受信機に手動により発信するもので、発信と同時に通話することができるもの」
今回は発信機ついて学習しました。消防設備士甲4類の試験には必須の項目となりますのでよく理解しておきましょう!