電気工事士

電線を保護する過電流遮断器(ブレーカー)

ブレーカー

今回は電線を保護する過電流遮断器についてやっていこうと思います。

電線を保護する過電流遮断器

過電流遮断器(ヒューズと配線用遮断器)

過電流遮断器は、回路に過大な電流が流れたときに電路を遮断して電路を保護する装置です。過電流遮断器の機能は、ヒューズ配線用遮断器(ブレーカ)がもっています。ヒューズは過電流が流れたときに自ら発熱して、その熱で溶断して電路を遮断します。いっぽう、配線用遮断器は、熱や電磁力で過電流を検知する素子が組み込まれていて、素子が過電流を検知すると自動的にスイッチが切れます。

ヒューズは切れてしまうと取り替えが必要ですが、配線用遮断器は手動で復帰できるので、住宅で使われる過電流遮断器がほとんどが配線用遮断器です。

 

絶縁電線
絶縁電線の許容電流電線の絶縁物は電線の温度上昇によって劣化するため、絶縁物の種類ごとに最高許容温度が定められています。電線に電流が流れると電線のわずかな電気抵抗により必ず発熱しますが、電流を常時流し続けても絶縁物が最高許容温度まで達しない電流の限度値を許容電流と言い、絶縁物の種類や導体の太さなどで決まります。また、周囲温度が上昇したときは、最高許容温度までの余裕が小さくなるので、許容電流は小さくなります。 許容電流の基準となる絶縁電線の太さは、単線の場合はその直径で、より線の場合には素線の総断面積で表します。なお、電線管工事に使用する絶縁電線は、より線または直径が3.2㎜以下の単線を使用します。...

 

ヒューズ

過電流が流れたときに溶断して電路を遮断する材料。安全に取り替えができるよう、電源側に開閉器が設けられる。

ヒューズ

配線用遮断器

過電流が流れたときに開閉器が開いて電路を遮断する機器(ブレーカ)。開閉用のレバーと電線を接続する端子ねじがある。

配線用遮断器

過電流遮断器に定められた動作時間

過電流遮断器は、動作時間がそれぞれ定められています。定格電流というのは、過電流遮断器に常に流し続けてもよい電流の最大の値のことです。

電路に定格を超える電流が流れても、すぐには過電流遮断器が動作しないのは、電路に電動機やエアコン、白熱灯などのように始動時や点灯時に大きな電流が流れてしまう機器がつながっているとき、一時的に電路には過電流遮断器の定格を超える電流が流れてしまうことがあるので、そのたびに遮断器が切れていたのでは不便だからです。

配線用遮断器の遮断時間

もっと詳しく

開閉器および過電流遮断器

屋内配線工事の規定の中には、「開閉器および過電流遮断器を施設する」という表記の規定がよく出てきます。文字どおり、開閉器とか電流遮断器の両方を施設することですが、配線用遮断器には手動で電路を入り切りする機能が備わっているので、それ単体で「開閉器および過電流遮断器」となります。いっぽうヒューズの場合には、ヒューズを取り替える際の安全性を考慮して、電源側に開閉器を設けなければならないことになっています。開閉機にヒューズを内蔵したものがカバー付きナイフスイッチです。

 

電気工事士
配電方式と対地電圧電力送電網から、家庭や工場に供給することを配電といいます。第二種電気工事士が扱う施設の配電には、主に3つの方式が用いられ、一般住宅では単相2線式または単相3線式が、工場など動力機器を扱う電源には、三相3線式が使われています。...

 

まとめ

①定格の2倍の電流が流れたとき、定格30A以下なら2分以内に動作

②定格の2倍の電流が流れたとき、定格30A超なら4分以内に動作

③単相2線式配線の接地側極の過電流遮断器は省略可能

④単相3線式配線の中性線には電流遮断器は原則施設できない

今回は配線を保護する過電流遮断器についてやってきました。第二種電気工事士の試験には必須の項目となりますのでよく理解しましょう。

 

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