電気工事士

絶縁電線の許容電流

絶縁電線

今回は絶縁電線の許容電流について学んでいきたいと思います。

絶縁電線の許容電流

電線の太さで決まる許容電流

電線の絶縁物は電線の温度上昇によって劣化するため、絶縁物の種類ごとに最高許容温度が定められています。電線に電流が流れると電線のわずかな電気抵抗により必ず発熱しますが、電流を常時流し続けても絶縁物が最高許容温度まで達しない電流の限度値を許容電流と言い、絶縁物の種類や導体の太さなどで決まります。また、周囲温度が上昇したときは、最高許容温度までの余裕が小さくなるので、許容電流は小さくなります。

許容電流の基準となる絶縁電線の太さは、単線の場合はその直径で、より線の場合には素線の総断面積で表します。なお、電線管工事に使用する絶縁電線は、より線または直径が3.2㎜以下の単線を使用します。

電線の許容電流

 

電気工事士
配電方式と対地電圧電力送電網から、家庭や工場に供給することを配電といいます。第二種電気工事士が扱う施設の配電には、主に3つの方式が用いられ、一般住宅では単相2線式または単相3線式が、工場など動力機器を扱う電源には、三相3線式が使われています。...

 

電線管やケーブル外装に収納したときは許容電流を減らす

絶縁電線を電線管やケーブル外装などに収めると、電線から発生する熱を放射できずに電線の温度が上昇してしまうため、絶縁電線の許容電流はそのぶん少なめに規定します。

どのくらい少なくするかは、同じ管内に何本の電流を通すかによって「電流減少係数」が決められていて、許容電流に電流減少係数をかけた値が許容電流となります。

電流減少係数

コードにも許容電流がある

コードは、小型の電気製品に電源を供給するために、移動して使うことを目的としてつくられた電線です。

コードにも太さによって許容電流が決められています。

コードの許容電流
電線管
電線管の種類電線管工事は、金属製や樹脂製の管に絶縁電線を収めて配線する工事です。電線管には大きく分けて、金属管と合成樹脂管、金属製可とう電線管の3種類があり、試験ではおもに、薄鋼電線管やねじなし電線管及び、合成樹脂管(VE管、PF管、CD管)の工事材料や工具について出題されます。...

 

 

まとめ

①ビニル絶縁電線の許容電流は太さ1.6mmで27A2.0mmで35A 

②同一電線管やダクト、被覆内に収めたときは電流減少係数をかけた容量

③電流減少係数は、0.7から1割り引きで0.63、2割り引きで0.56

④電流減少係数をかけた値は小数点以下7捨8入

今回は絶縁電線の許容電流について学んできました。第二種電気工事士の筆記試験には必ず出題されますのでよく理解しとくようにしましょう!

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